リハビリテーションのご紹介
リハビリテーションセンターは、社会復帰をサポートする回復期リハビリテーションと、快適な療養生活をサポートする維持期リハビリテーションで構成されております。回復期リハビリテーション病棟では、平成19年8月の開設後、1000名を超える患者様が自宅退院されるなど、地域のリハビリテーション拠点施設として活動しております。
リハビリテーションスタッフ(平成25年4月現在) | |
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理学療法士 | 20名 |
作業療法士 | 12名 |
言語聴覚士 | 8名 |
基本方針
リハビリテーション環境の整備
40名のリハビリテーションスタッフが在籍し、脳血管疾患等リハビリテーションI、運動器リハビリテーションIの施設基準を取得しております。
365日・家族参加型のリハビリテーション
回復期リハビリテーション病棟では、1日も早く自宅退院するために、365日体制でご家族と共にリハビリテーションを行います。
リハビリテーション研究活動
質の高いリハビリテーションを提供するために、日々研究活動を行い、国内・外の学会や学術誌にその成果を発表いたします。
地域の医療機関・介護施設との連携
地域の医療機関・介護施設に対し、リハビリテーションの経過や在宅ケアのあり方について、文書でお知らせいたします。
家族参加型リハビリテーション
脳卒中などにより後遺障害をもつ患者様がご自宅で生活するためには、ご家族の援助が欠かせません。そこで、ご家族の病状理解と介助技術の習得を目的として、家族参加型リハビリテーションを推奨し、実践しております。
家族参加型リハビリテーションは早期在宅復帰に有効であり、その成果は研究論文として、脳・神経領域で有名な海外雑誌「European Neurology」に掲載されました。詳しくはリハビリテーションセンター研究業績のページをご覧ください。
摂食・嚥下リハビリテーション
脳卒中による後遺症の一つに嚥下障害があり、ビデオ嚥下造影検査(VF検査)による機能評価が必要とされています。
当院では嚥下障害の患者様に対し、VF検査を行って誤嚥(気管への流入)を未然に防ぎながら、今後の食事形態や食事時の姿勢の調節、嚥下訓練の適応、方針を決定します。
早期在宅復帰を実現する
飯能靖和病院のリハビリテーションセンター
当センターは一般病棟、回復期リハビリテーション病棟に入院されている患者様向けの「急性期・回復期リハビリテーション」と療養型病棟に入院されている患者様向けの「維持期リハビリテーション」を提供しています。「急性期・回復期リハビリテーション」では廃用症候群の予防や日常生活活動の改善、活動的な生活を送るための生活行為全般の見直しにより、在宅復帰を促進します。回復期リハビリテーション病棟では平成19年の開設以来、1200名以上の患者様が在宅復帰されました。「維持期リハビリテーション」では日常生活活動をできる限り発揮させることにより、機能・能力維持を促進します。最近は在宅復帰した患者様の生活指導や地域高齢者の介護予防指導を盛んに行うなど、地域のリハビリテーション拠点施設として活動の幅を広げています。
当センターでは脳卒中などによる下肢麻痺のリハビリテーション支援を目的としたロボット「ウェルウォークWW-1000」をいち早く導入し、患者様の歩行状態の判断や改善策の検討をウェルウォークがサポートすることで、患者様により効率的な歩行練習を提供することが可能となりました。
基本方針
リハビリテーション環境の整備
当院ではリハビリテーション専門医が常勤し、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士ら40名以上のリハビリテーション専門職が在籍しております。リハビリテーション専門医の処方に基づいて安全で効果的なリハビリテーションを行います。
休日リハビリテーション
回復期リハビリテーション病棟では日曜・祝日もリハビリテーションを行います。
リハビリテーション研究活動
リハビリテーションの効果を検証し、リハビリテーション関連学会で発表します。
地域リハビリテーションへの貢献
患者様が退院される際には地域の医療・介護施設へ今後のリハビリテーションや生活上の注意点について文書でお知らせします。また、飯能市の介護予防事業に積極的に協力します。
暮らしがいの発掘
少子高齢化を背景に「Frailty(フレイル)」という段階を経て要介護状態となる高齢者が増えております。フレイルとは筋力低下、認知機能低下、うつ、独居、経済的困窮などにより生活機能障害、要介護状態に陥りやすい状態のことです。フレイルから脱却するためには高齢者のQuality of Life(生活の質)を尊重し、早期から生活機能の維持・向上に取り組むことが重要です。当センターではリハビリテーション専門医をはじめとするスタッフが、患者様の暮らしぶりをもとにその人らしい生活を再構築する「暮らしがい発掘プログラム」に取り組み、ご自宅で活き活きとした生活が送れるように支援しています。
摂食・嚥下リハビリテーション
脳卒中の後遺症のーつに摂食・嚥下障害があります。誤嚥による窒息や肺炎を予防するために、嚥下造影検査(VF)が欠かせません。この検査はx線透視下にてバリウムを含んだ食べ物や飲み物を飲みこむことで、食べ物の流れ方を観察して評価します。患者様の姿勢や食べ物の形態を変えながら、摂食・嚥下リハビリテーションの安全性を確認、検討します。当院におけるVF検査は年間約190件。この地域において、他に類がない卓越した経験とスキルを活かし、随時専門医の指導を仰ぎながら患者様に最適な摂食指導をしています。
TMS治療+集中的作業療法
脳卒中後に麻痺した手を使わないでいると、障害のない脳が過剰に興奮し、障害された脳が興奮しにくくなります。TMS(経頭蓋磁気刺激)によって障害のない脳を刺激し、興奮を弱めると、障害された脳が興奮しやすくなります。その上で麻痺した手をくり返し動かすこと(集中的作業療法)は、麻痺の改善につながります。当センターでは回復期リハビリテーション病棟と協力して、1日あたり3時間の作業療法を2週間連続して行います。
リハビリテーション研究活動
リハビリテーションで得られたデータを基にリハビリテーション関連学会での研究発表をしております。研究活動を継続することにより、リハビリテーションの質の向上に取り組んでおります。
主な参加学会
- International Society of Physical and Rehabilitation Medicine(ISPRM)
- 日本リハビリテーション医学会
- リハビリテーションケア合同研究大会
- 日本脳循環代謝学会
- 日本保健科学学会
- 日本理学療法士・作業療法士・言語聴覚士協会関連学会